2009年 11月

   
   



あがた森魚さんの古書店「セドリック文庫」!が火星の庭に出現します。

   ♪ 「あがた森魚 もしもぼくが古本屋の店主だったら」♪

          
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★1「あがた森魚 セドリック文庫」 11/19(木)〜11/24(火)
    〈 あがた森魚さん在店日=11/24(火)16:00〜18:30 〉

★2 あがた森魚トーク&ライブ 2009年11月24日(火)
   19:00〜21:00 (開場18:30)
   チケット:2500円(1ドリンクつき) 限定30名
   チケットは火星の庭店頭にて販売

      ※電話、メールでお申し込みの方に
       チケットの郵送もいたします。(代金は口座振り込み)
       電話=022-716-5335 火星の庭
       メール=kasei@cafe.email.ne.jp
 

(★1)火星の庭店内にあがた森魚古書店がオープン。
    あがたさんの秘蔵書、おすすめ本を販売する初の企画です。
    音楽、映画、探偵、冒険物、少年、タルホなどなど、
    あがたワールドをたっぷり堪能できる小さな古本屋が出現し
    ます。
    11/24(火)にはあがたさんが店主をつとめます。
    (★1)は入場無料。

(★2)トークでは「古本屋になるのが夢だった」と言うあがたさんの、
    古本屋をめぐる愉しみを語っていただきつつ、ライブもたっぷ
    りあるファンにとって夢のような企画です。

               ◆

 「古本屋になるのが夢だった」というあがたさん。あがたさんと
30年以上おつき合いがあり、いつも火星の庭に連れてきてくれるOさん
から、火星の庭に仮設のあがた森魚古書店を開かない?と持ちかけられ、
それはおもしろそうと、妄想を膨らませてきました。うれしいことに、
あがたさんご本人が大乗り気だと。
 先日打ち合わせのため、あがたさんが火星の庭まで来て下さいました。
    
 と言っても「好きなようにして、ぜんぶまかせるから」と言われて、
話はすぐ別のところへ。うつむき加減にぽそぽそと話されることが、
妙な可笑しさと魅力があって、くぃーーんとひきつけられます。

               ◆

 11/24(火)当日は、あがたさんが火星の庭で古書店店主をつと
め、夜はトークとライブがあります。どうぞお見逃しなく。

 この企画は「秋深しあがた森魚の三変化」として仙台で3夜連続
であがたさんのライブを行うその一つ。
 初日は映画館。2日目は古本屋(当店)。3日目は喫茶店流し。
それぞれ趣向を凝らしておこないます。
 
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               ◆

 あがたさんは、10/17の朝日新聞土曜版「be on Saturday」に
一面と三面で特集されています。神田神保町の映画専門古書店「矢
口書店」の写真と「赤色エレジー」の歌詞も載っていました。

 そして。あがたさんのドキュメンタリー映画「あがた森魚ややデ
ラックス」も東京で公開がはじまりました。監督は、若松孝二監督
作品、河瀬直美監督作品などに参加し、長編デビュー作『半身反義』
で国際的評価を集めた新鋭女性監督・竹藤佳世。そして、これまた
あがたさんと30年来のおつき合いという、『A』『A2』の森達也が
監修。映画のホームページでは予告編が観られますので、どうぞ。
仙台は来年春ごろかも、ということです。

  映画「あがた森魚ややデラックス」ホームページ
        http://www.yayadeluxe.com/index.html


               ◆

 なんだかたいへんいいタイミングに、いろいろな幸運が重なって、
スペシャルな企画をさせていただきます。楽しんでいただければさ
いわいです。


 〜2009.11.17の「庭番便り」から〜

あがたさんより段ボール一箱到着。
中身は昭和30年代の貸本がずらり。
 
「あるときライヴで立ち寄った、
とある港町の昭和40年代を思わせる路地で
ほぼ廃屋と化した貸本屋を発見。
奇跡的に残っていた貸本漫画をこの機会にお目見えいたします」
とのこと。
楳図かずお、貝塚ひろし、隠密剣士、赤塚不二夫もありますーー。
「ファンの人に喜んでもらえば」ということで、
お値段も驚愕!の安さです。

*「セドリック文庫」については、業者の方や転売目的、
買い占めなどはご遠慮いただきますようお願いしますネ。

もちろん、こちらもあります。
 
「赤色エレジー」(青林堂)なんと帯つき。
あがたさんによる帯文には
赤色エレジーが作られた経緯が載っています。

  「ボク、東京に出てきたばかりで、友だちもなく、
  大学浪人の暗くさびしい生活をしていたころ、
  ガロという雑誌に載っていた
  林静一さんの赤色エレジーに魅せられたんだ。
  あれが、ボクのやりきれない毎日のなぐさめだった。
  それで、ボクが勝手に詞をつけ、曲をつけ、
  林静一さんのところにもっていって、
  聞いてもらったのがきっかけなんです」

これも垂涎。

  
こんなものも。
 
 
「菫外国」は、1980年代にあがたさんが発行。
矢野顕子、荒俣宏、鈴木翁二、太田蛍一、林海象、北園克衛、
山口小夜子、高橋克彦、飴屋法水、山田勇男、…ほか
豪華執筆陣です。

続々届く荷物にどきどきしながら「セドリック文庫」の全容は
まだ見えない…。
会場、どんな風に作ればいいの?とはらはらしながら
日は刻々と迫ってくるのでした。

あがたさんは連絡取ろうとするとなかなかつながらず、
こちらがふっと「電話、こないかしら」
と思っているとかかってきて、
そのタイミングの良さに私は
たまっていた用件も忘れてぼーっとなる。
不思議な時間が流れます。

今朝の河北新報朝刊にて、
写真入りで「あがた森魚三変化」について
大きく載せていただきました。
映画館ライブは前売券絶賛発売中。
火星の庭もまだちょっと席がありますので、
平日の夜ではありますが、
貴重なこの機会をどうぞお見逃しなく!



 〜2009.11.19の「庭番便り」から〜

本日より、あがた森魚古書店<セドリック文庫>営業しています。


武井武雄/ガロ/マックス・エルンスト/ヘンリー・ダーガー/
フリーダ・カーロ/ジャン・コクトー/昭和史/大衆小説/冒険/少年/
稲垣足穂/森茉莉/芥川龍之介/宮澤賢治/太宰治/谷崎潤一郎/
20世紀/タンゴ/笠置シズコ/エキゾチック/オリエンタル/
映画/音楽/科学……

などなどをキーワードに、200冊の小宇宙がひろがっています。
キーワードすべての本が並んでいるわけではありません。ごめんなさい。
在庫の半分はあがたさんから送られてきたもので、
半分は上のキーワードをもとに用意したものです。
あがたさんファンの方々にもご協力いただきました。

オープンしてすぐお客様がいらっしゃり、ずっと楽しみにしてたと
言われて、うれしかった。
埼玉からお越しだという熱心なファンの方も。

            ◆

ライブの方も満席近くなってきました。
ご希望の方はあきらめずにお問い合わせいただたらと思います。
メールでご予約の方は、どうぞお忘れなく。
席が限られてますので、
キャンセルの場合は当日でも必ずご連絡くださいませ。
無断キャンセルほどせつないものはないです。

            ◆

<セドリック文庫>のスリップ(値札)は、葉っぱと魚。
  
名古屋のファンの方があがたさんの名前にちなんで作ってくれました。
Kさん、ありがとうございます。

それでは火曜日まで、ご来場をお待ちしています。



 〜2009.11.28の「庭番便り」から〜
  (11.24の あがた森魚さん一日店長&ライブのご報告)

午後4時。ギターを持ってあがた森魚店長が登場。
「あ、鈴木清順だ。この本、おもしろいんだよねー」。
と言って、セドリック文庫から本を買いそうに(笑)。
ギターをポロンポロン弾きつつお店番。
待ち構えていたファンの方がものすごく緊張して話しかけている。
ときどき歌ったり、本を読んだりして過ぎていく。
 
セドリック文庫で本を買って(「会計は無理(笑)」ということで
火星の庭のレジで)、あがたさんにサインをもらうファンの人達。
なんだかいいなぁ。

 
本棚を直すあがたさん。

ゆるやかにライブへ移行して19時スタート。
「こういうスタイルのライブははじめて、特殊ですね」とあがたさん。
 
スタッフも含めると店内に40名以上。
イスが足りず立ち見が数名。すみません。

ポロロロンとギターをつまびきながら、
ひとりひとりを見つめて話しかけるあがたさん。
なかなか歌わない。あちこち動いて歌う場所を探しているようだし、
何かを待っているかのよう。
「港のロキシー」を突然歌ったのは開始40分後。
声が裏返って微妙に上がるこのビブラートにやられるのです。
 

後ろにあるセドリック文庫の棚から本をとりだして話をする。
 

稲垣足穂、『海底二万海里』ジュール・ベルヌ、フリーダ・カーロ、
ゼルダ・フィッツジェラルド、鈴木清順、木村威男「黄金花」、
篠田正浩、『コリントン卿登場』、マックス・エルンスト…

あがた森魚城の廊下をつたって、ひと部屋ずつ扉を開けるように本の話
がつづく。読まれただけでなく、あがたさんと一緒に生きてきた本。
本と人生ががっちり手を組んでいる人の話はおもしろい。
「5、6時間でも話しちゃうよ」と笑う。

はなしとうた。交互に、ゆっくりと進んでいく。
 
流しのゴローが登場。
「函館の女」「風立ちぬ」があがたさんアレンジで歌われれば、
初めて聞くような憂いのあるせつない歌になるんだ。
その後さりげなく「赤色エレジー」を歌う。

最新号の週刊文春に「新・家の履歴書」というコーナーで
あがたさんが小樽で過ごした少年時代のことを語っている。
その話から「佐藤敬子先生はザンコクな人ですけど」へ。

「本の話といえば、3日前に東京で「空中線書局」という本を作って
いる間さんと話をしたんです。郡淳一郎さんも一緒で…」。
あ、と思い本棚から「初期空中線書局18点セット」を取り出して
あがたさんに渡す。「おおー、ここにあるんですか」と。

 

今もまだあります(笑)。

稲垣足穂の大正時代の日記を読み上げ、
足穂が亡くなったときに作った歌がつづく。圧倒的な世界だった。
この10分間で魂もろとも彼方へ持っていかれる。

お客様の表情はそれぞれ。にこやかな人もいれば、眼を瞑っている人、
真剣な顔も。歌が聴く人に届いているのだな、と感じた。

 
アンコールが一回。2時間半のステージが終了しました。
あがた船長と海底2万マイルを航海してきたような気分。
船長がまたセドリック文庫店長に戻ると、
列をなす大繁盛となりました。



 〜2009.12.2の「庭番便り」から〜

あがた森魚古書店「セドリック文庫」は1週間延長になって、
11/30に最終日をむかえました。ありがとうございました。

ご好評いただき用意した本の半分近くが売れました。
なんと「セドリック文庫」が来年1月に名古屋でも開店されることが
決まったそうです。もちろん店主、あがたさんのトーク&ライブも
ひらかれます。主催者のKさんは往年のあがたさんファンで、
たいへんな古本マニアの方ですのでディープな品揃え間違いなし。
近辺の方、ぜひお楽しみください。



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