「一箱古本市」は、東京の不忍ブックストリートから始まり、
   全国各地で行われている路上古本市。
   それぞれが一箱の古本屋の店主になって、看板をつけて店開き。
   自分の蔵書に値段をつけて、次の読者へ手渡します。
   今回は、サンモール一番町商店街で行い、
   大盛況で終了いたしました。ありがとうございました!



  【 一箱古本市 in サンモール一番町/2009.6.27(土) 】

  これ以上ないくらいの快晴。晴ーリーありがとう!
  9時到着、早朝(私には)。すでに武田さんがいて、受付の準備や出店
 位置のマークを地面につけていた。オハヨー!お互いの笑顔にようやく
 ここまで来たね、という気持ちと、今日一日無事に終えたい緊張感がど
 っちもある。
  9時半くらいからボランティアスタッフや出店者が集まってくる。ボ
 ランティアは11名。10代から40代の明るく、頼もしい人達。この人達
 に会えたのもBook! Book! Sendaiの大きな収穫。
  出店者50名が全員そろい、みなさん問題なく店開きできて、11時ス
 タート!
 
  一番端とはいえ、繁華街中心部のアーケードなので人通りは多い。
 みんな、あれ!?という顔をして通り過ぎる。その中に箱をのぞく人が
 ちらほら。やる方も見る方も様子を探りながらという感じ。この場に
 南陀楼綾繁さん、岡崎武志さん、塩山芳明さんという強者がいてくれる
 ことがものすごく心強く感じる。お昼近くになると一箱古本市めざして
 来てくれた人達が目立ちはじめ、和気あいあいといい感じになっていく。
 
  南北にひかれたアーケードをときおり風が通り抜けていく。人がいて、
 本があって、街があって、それだけで成立する一箱古本市ってほんとに
 いいな、と思った。でも実は、仙台では前代未聞のアーケード(公道)
 でのフリマ形式のイベントをやるにあたって、様々なハードルがあった。
 問題がクリアできたのが1週間前。当日だって、どんなアクシデントが
 あるかわからない、と覚悟していた。特に交渉の矢面に立った武田さん
 は、詩人という繊細な神経に蓋をして、連日駆け回ったのだ。
  でもでも、絵本をみつけてうれしそうな親子連れや、古い地図を見て
 説明してくれるおじいちゃんや、隣の出店者同士で話が弾んでいる様子
 など、いつもせかせかしているアーケードがゆったりと時間が過ぎてい
 くのを見ると、ただただ本当にいい風景だなぁと思った。 出店者でも
 ある河北新報社さんがアップしてくれたこちらの動画をご覧いただける
 と雰囲気が伝わるかと。
 東京から参加してくれたモンガ堂さんにどうですか?売れますか?と
 聞くと「いや〜仙台の人はシブい」と。足を止め、箱の中をのぞくのだ
   けど、手に取らない。「なんか手に取ったら買わなきゃいけないと思う
 のかな」。そうそう、東北人はシャイだから。でもていねいに見ていく
 人が多かった。
  貸本喫茶ちょうちょぼっこさんのところは、いつも女子の人だかりが
 できていた。福島さんの知的なオーラがお客様を引きつけるのだ。前日
 行った『〜私のブックカフェをつくろう〜/ブックカフェ講座』といい、
 福島さんにはいろいろな形でご協力いただいた。夕方の飛行機で大阪へ
 発っていった。ありがとうございました!
  「交通費を稼がないと帰れない」とはじめ悲愴な顔をしていた塩山さ
 んが交通費+おつりが出るくらい売れて、ニッコニコ。並べている本が
 文芸書の文庫を中心にいいものばかり。川崎長太郎や柏原兵三などを買
 わせていただいた。前日に行ったトークショー、『いがらしみきお×塩
 山芳明 〜漫画家vs編集者 出版業界最底辺を語る〜』
の話になって、
 漫画編集をしている塩山さんのところに漫画家が売り込みの電話をかけ
 てくる時、「ペラペラ自分のことをPRする奴の漫画はつまらないんだ」
 「たいてい口下手で、社交性のないような奴の漫画の方がおもしろい」
 という話が興味深かった。
  岡崎さんの一箱古本市で売っている姿は、すでに型を感じるほど絵に
 なっている。ほとんど休憩も取らず立ちっぱなしだったので、受付の椅
 子をお貸しすればよかったと、後で後悔した。6月初めに東京でお会い
 したときに出店してください、とお願いして、本当に参加してくれた。
 昨年のブックトークのときも来ていただいて、この『Book! Book!
 Sendai 2009 〜6月の仙台は本の月〜』開催について悩んでいる時、
 背中を押してくれたのも岡崎さん。力を貸してもらってばかり。それに
 見合うことは何一つできてないのでは、と心細くなるが、いずれちゃん
 と準備をした企画でご出演をお願いしたいなぁ。
  商店街の人達も普段にくらべてたくさんの人がいるので喜んでくれた。
 終了後は「今度はいつやるの?秋?」って聞かれて、うれしかった。
 さすがに秋にはできないけれど。
  16時になって賞の発表。審査員は南陀楼綾繁さん、岡崎武志さん、
 塩山芳明さん、秋月高太朗さんにお願いして、これはと思う方を選んで
 いただいた。Book! Book! Sendai審査員長はプレスアートの敏腕営業
 ・並木女史。常に冷静、公平な判断をされまする。そして美しい。って
 いうか受賞者の女子、みんなかわいい!
   
  皆さんなかなかの成績。一出店者の最高額は22,300円。最高冊数は
 119冊だった。
  定刻通り17時終了。備品を車で運んで、出店、ボランティア、お客様
 で来てくれた友人達とドトールでお茶して、文化横丁の打ち上げ会場へ。
 南陀楼綾繁さん、岡崎武志さん、不忍ブックストリートの一箱古本市の
 常連の方々、広島の財津さん、出店者、Book! Book! Sendaiメンバ
 ー、などなど。木造の2階に、30人近く集まる。床、大丈夫かしら…。
 盛大に乾杯。岡崎さんのとなりでジュンちゃんぱかぱかビールをあける。
 「この日のためにお酒控えていたんですー。」「じゃ、飲んでなかった
 の?」「いえ、たしなむ程度に。」って、控えてないじゃん!
  広島の財津さんをモンガ堂さん、と何度か言っていたらしく、「悪い
 けどオレ財津だから」と苦笑される。す、すみません。財津さんには、
 失態ばかりで前野久美子は完全にオカシイ、と思われただろうなぁ。
 いや財津さんだけにではないだろうけど…。クーラーのないところで、
 ぎゅうぎゅうな熱い飲み会。日付が変わり、我が家にお泊まりの南陀楼
 さんに「先に帰ってるね」と言われ、見渡すとつぶれている人が何人か
 …。帰る手段のない人達に「ウチにおいで」と酔っぱらい3人を連れて
 帰る。ケンになんとか布団を4枚敷いてもらって、そこに5人でザコ寝。
 あ、5人+1/2人。南陀楼さんは呆れた様子で別室で就寝。トークに一
 箱古本市とありがとうございました。
 こうして今年一番長かった一日が終わったのでした。

  商店会の皆様、おかげ様で無事開催できましたこと、お礼申し上げま
 す。出店者の皆様、遠くの方も近くの方も楽しんでいただけましたか?
 ご参加ありがとうございました。ご来場いただいた皆様、いい本は見つ
 かりましたか?ありがとうございました。ボランティアスタッフの皆様、
 満足なお礼ができないのに、こき使ってしまいましたがお疲れでなかっ
 たですか?できればまたよろしくおねがいします。

  Book! Book! Sendai メンバーのみんな、お疲れさまーー!!




   開催の少し前、
   「一箱古本市」が仙台で相次いで開催される旨、
   朝日新聞で取り上げていただきました!
  


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