この娘が訪れた古本屋はかならず繁盛する、
というめでたい「古本ざしきわらし」ちゃんが、
火星の庭へはるばるやってきてくれました!

 

    是非ご覧ください!↓
    ★「古本ざしきわらしが行く」『火星の庭 篇』★
    CLICK!


 近代詩を朗読、普及しているPippoさんのサイトに登場する古本ざ
しきわらしちゃんは、Pippoさんにそっくりですが聞けば「ふたごの
妹」とのこと。アレ?Pippoさんはたしかお兄ちゃん2人の3きょうだ
いだったはず、というのはどうでもいいこと。この明るく深く近代詩
を愛する姿はPippo姉ちゃんゆずりなのです。

 なんとわらしちゃんが来てくれたこの日、火星の庭に2匹(?)の
妖怪が現れ、大いに盛り上がりました(笑)。
(健一で〜す。厳密に言うと、あれだと『目目連』そのものではなく、
『目目連にとりつかれて殺されそうになっている状態の人間』だとは
思いますが…良しとしてくれ〜。誰かに指摘される前に自分で書いて
おきました〜。)
妖怪達と打ち解けつつ、本棚のチェックも欠かさないわらしちゃん。
画像にある金子光晴全集の函がボロボロだな、とか気になりますが、
はるばる火星の庭まで来てもらい感激です。
 2部では私の思い出の一冊、ということで石垣りんさんのことを
Pippoさんと語っています。20代の頃、石垣りんさんを仙台にお呼び
したいと思ったことがありましたが、すでに外出は制限されていて叶
いませんでした。でも詩集と朗読CDが残っているのでいいのです。
 Pippoさんが載せてくれた会話を読んで、高校生のとき読んですぐ
ノートに書き写した石垣りんさんの詩の冒頭を思い出しました。



子供


子供。
お前はいまちいさいのではない、
私から遠い距離にある
ということなのだ。

目に近いお前の存在、
けれど何というはるかな姿だろう。

視野というものを
もっと違った形で信じることが出来たならば
ちいさくうつるお前の姿から
私たちはもっとたくさんなことを
読みとるに違いない。

頭は骨のために堅いのではなく
何か別のことでカチカチになってしまった。

子供。
お前と私の間に
どんな淵があるか、
どんな火が燃え上がろうとしているか、
もし目に見ることができたら。

私たちは今
あまい顔をして
オイデオイデなどするひまに
もう少しましなことを
お前たちのためにしているに違いない。

差しのべた私の手が
長く長くどこまでも延びて
抱きかかえるこのかなしみの重たさ。

         
           石垣りん『表札など』から



高校生のときは、成長していく自分がもう子供時代から
「遠い距離にある」のだという気持ちで。
子供を持った今は、娘に対して、あぁそうだと思う。
Pippoさんのおかげで思い出せた。ありがとうございました。



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