【開催前の告知】

  

  「マンガの音、マンガのことば」講師:細馬宏通

  マンガのなかの音とことばをテーマにしたレクチャー。
  こうの史代「この世界の片隅に」や赤塚不二夫「おそ松くん」
  をはじめさまざまなジャンルのマンガの声を掘り起こしながら、
  アニメーションとの違いを考える90分。


  日時:2016年11月19日(土)19:00-20:30
  会場:book cafe 火星の庭 (宮城県仙台市)
  参加費:1500円(ドリンク付) *要予約/先着順
  申込:電子メール kasei★cafe.email.ne.jp(★を@に変えて)
  website:http://kaseinoniwa.com/
  主催:book cafe 火星の庭


  細馬宏通(ほそま・ひろみち) プロフィール
  滋賀県立大学人間文化学部教授。専門は会話とジェスチャーの分析、
  19世紀以降の視聴覚メディア研究ほか。著書に『浅草十二階』
  『絵はがきの時代』(ともに青土社)、『ミッキーはなぜ口笛を
  吹くのか』(新潮社)、『今日の『あまちゃん』から』(河出書房新社)
  などがあり、最新著書『介護するからだ』(医学書院)は2016年6月発行。
  バンド「かえる目」として3枚のアルバムをリリースするミュージシャン
  でもある。book cafe 火星の庭では、2011年からyumbo・澁谷浩次を
  共演者に迎え毎年ライブを開催。


    【フライヤー】

  

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  【終了後のご報告】 2016.11.22の庭番便り

  先日のイベントのご報告です。

  

  11月19日(土)に、
  細馬宏通さんのレクチャー「マンガの音、マンガのことば」をひらきました。
  
  無意識に読んでいるマンガの読書体験が、
  さまざまな脳内の変換によってなされているのを知る
  刺激的な時間でした。
  終了時間を大幅に延長する盛会となり、質疑も活発に飛び交いました。
  
  マンガの一コマに込められた作者の意図を隅々まで読み解く、
  細馬さんの着眼の妙にうなりっぱなし。
  実物は新書サイズの、その何分一の大きさのコマを
  スクリーンに大写しにして大勢と一緒に観るという経験も新鮮でした。

     

     昨日の火星の庭では、「イヤミバレエの発表会」「チビ太の金庫破り」を例に、
     吹きだしの持つ声を喚起する力、異空間を接続する力を示したあと、
     「この世界の片隅に」がこれらの力によっていかに再読を誘うか、
     それがアニメーションでどのような時間に変換されているかについて話しました。
                 (翌日の細馬さんのツイッターより)

     

  ただ今公開中のアニメーション映画「この世界の片隅に」を
  ご覧になった方も多いと思いますが、
  トークでは原作とアニメーションの違いについても触れました。
  マンガではコマとコマの間にある「描かれていない時間や空間」の飛躍を埋めながら
  読むわけなのですが、映画ではそこを省略しないで作らなければならない。
  登場人物の声など、読者一人一人が違うイメージで読んでいるだろうそれを、
  アニメーションでは固有のものとして描かれる。
  そこがアニメーションの見所ともおっしゃっていました。

  仙台ではチネ・ラヴィータで大ヒット公開中ですが、
  11/27(日)に片渕監督とプロデューサー・丸山氏がいらして舞台挨拶が決定したそうです。

  マンガはサッと読むこともじーーーっくり読むこともできる
  奥深い表現形式と実感しました。子どもの頃に読んだマンガを読み直そうと思いました。

  細馬さんは、
  最新号の雑誌『ユリイカ』こうの史代特集と、臨時増刊号赤塚不二夫号に寄稿されています。
  マンガ表現についての書籍が来年あたりに出版予定とのこと。
  こちらも楽しみです。

  細馬さん、ご来場のみなさん、ありがとうございました!



  book cafe 火星の庭

  〒980-0014 仙台市青葉区本町1-14-30 ラポール錦町1F
  E-mail kasei@cafe.email.ne.jp
  URL  http://kaseinoniwa.com