『杜の都の演劇祭2008』が、
仙台市内の10か所の店で行われました。

 
火星の庭では、08年12月に、
井上ひさし作「父と暮らせば」 
 (演出=白鳥英一   出演=藤原貢、中村法子)
全6ステージ、大好評いただきまして終了いたしました。

記録として、下記に、
公演前の告知及び公演中や公演後のご報告を掲載しています。
(空き席等の情報も過去のものですのでご了承下さい。)



<11/7の庭番便りから>
 12月には火星の庭が会場になって、
役者による戯曲のリーディングを行います。
作品は、井上ひさし「父と暮らせば」。
ぜんぶで6回公演しますので、師走の忙しい時期ですが、
足をお運びいただければうれしいです。
入場料1800円に飲み物とケーキがついています。
いつもの火星の庭のカフェの雰囲気で、演劇の世界へひたって下さい。


 
<11/29の庭番便りから>
 来週末からいよいよ杜の都の演劇祭オリジナル・プログラムDが
火星の庭で上演されます。
初演は12/7(日)。
その後12/9(火)、
12/10(水)*昼公演あり、
12/14(日)
12/16(火)
の全部で6公演です。
ご予約は杜の都の演劇祭2008プロジェクト事務局へ。
すでに予約がかなり入っているようです。

 演出の白鳥英一さんと役者の中村法子さん、藤原貢さんが
お茶を飲みに来てくれました。
子と父を演じる中村さんと藤原さんがほんとうに親子のように
思えました。
 当日提供するケーキも味見をしていただき大好評。
パン工房麦さんの特注パンプキン・パイですよ〜。
公演を観て、お茶とケーキもついて1800円はかなり良心的だと
思います。
 事務局の方が言っていた「お客様が劇場へ足を運ぶのではなく、
演劇をやる側がお客様のところへ行って公演する」ことが、
どんな作用を及ぼすのか、今からとても楽しみです。



<12/2の庭番便りから>
 本日の宮城テレビ「OH! バンデス」で「杜の都の演劇祭」が紹介され
ます。火星の庭もちらっと映る予定です。仙台市内の飲食店、ショップ
を会場に繰り広げられている演劇祭は、来年一月まで。劇団四季の「美
女と野獣」の公演とタイアップして、仙台の役者や演出家が勢揃いし、
街中を演劇でうめようというもの。
火星の庭では井上ひさし原作の「父と暮せば」を公演します。
間近で演劇を味わう貴重な機会です。
熱い珈琲とケーキを用意してお待ちしております。


 
<12/5の庭番便りから> 「父と暮らせば」リハーサル
 当日と同じようにセッティングして「父と暮せば」のリハーサルが
行われました。演出の白鳥さん、役者の中村さんと藤原さんのほか、
   杜劇祭の事務局の方々5名が集まりました。

   

 今回はめずらしく本棚の方をステージにして行います。

   
 
 本番さながらの空気のなか、
私も客席に座ってお客様になりきってみました。
70分のリーディング、まったく飽きることなく聞き入りました。
 役者の方との距離が近いはずなのに、はっきりと境界があって「そこ」
から先は別世界。空間を作ってしまう演技の力を感じました。

 「父と暮せば」は原爆から3年後の広島が舞台です。ストレートに反戦
を訴える内容ではなく、淡々と普通の人の想いをたどって、ぷっと笑える
ユーモアもあり、観終わった後すごく大きな作品だなぁーと思いました。
戦争というより、絶望を乗り越えいていく精神の再生がテーマだと思うの
で、いつの時代にも通じるもの。井上戯曲の傑作といわれ、映画化され英
訳もされているこの作品、演じる側もそうとうの覚悟でやっていられる、
と感じました。
 
 席はまだどの日も空きがあるようです。12/10(水)のみ昼公演があり
ます。だいぶ席がうまってきたということなので、昼公演をご希望の方は
お早めにご予約下さい。12/9(火)の公演が今のところ一番すいていて、
ゆっくりご覧いただけそうなので予定の合う方は、この日がおすすめです。
 


<12/8の庭番便りから>「父と暮らせば」初日

 杜の都の演劇祭、火星の庭での初日が昨夜行われました。

 会場レイアウトはリハーサルより一新。ステージがぐんと広くなった。
開場するとお客様が次々入ってきて、ドリンクとケーキをお渡しする。
暖かい飲みものは緊張を解く効果があるように思う。
 
 「父と暮せば」は井上戯曲のエッセンスが凝縮されていて、ストーリー
は起伏に富んでいる。これを朗読する、と言っても役者が座って本を読む
のではなく、演出の白鳥さんが言うには「演劇の稽古の過程で台本を手放
す直前の段階」を観せています。客席からはときおり笑い声があがり、後
半には鼻をすする音が聞こえてきました。生きることが愛おしくなる作品
なのです。
 
   
 
 娘役の中村さんは、戯曲のイメージ通りの方。細くて美しい、けれど芯
が強く、けっこうな頑固もの。お父さん役の藤原さんもぴったり。ひょう
きんで、世話好き。そして、優しい。
 
 これからご覧になる方もいると思うので、あまり内容は言わないように
しますね。あと5回公演があります。12/10(水)昼公演はソールドアウト
になりました。席に限りがありますので、ご予約はお早めにどうぞ。
私も毎回泣いてしまいそうです。
 


<12/13の庭番便りから>「父と暮せば」公演中

 「父と暮せば」が4回目の公演を終え、残りあと2回となりました。
毎回微妙な変化があり、演技が磨かれていくのを感じます。
 
   
 
   
 
12/10(水)の公演がすごかった。終演後お客様が動かない。拍手も起
きない、役者がお辞儀をしても静まり返っている。しばらくたって拍手、
鳴り止まない拍手。あまりの感動に拍手を忘れた、そんな光景でした。
演出の白鳥さんの稽古日記がおもしろいです。12/14(日)は満席とな
りました。12/16(火)はまだ席があるようです(予約は事務局が承っ
ています)。
お茶を飲みにくる気分でどうぞお気軽にいらして下さいませ。
 


<12/18の庭番便りから>
「父と暮せば」千秋楽、メディアテークで再演決定。

杜劇祭Dプログラム「父と暮せば」が盛況のうちに終了いたしました。
 千秋楽の12/16は定員をはるかに上回り、開演一時間前まで予約の電
話が入りました。スペースがなくなって、「もうキッチンしか場所がない
です」と言うとそれでもいい、とお客様。最終公演もすばらしかった。
 一番笑い声が多かった。そして一番泣いた。

 全部で100名以上の方が観に来てくれました。師走の忙しい時期に足
を運んでくださった皆様、ありがとうございました。ここは劇中何度も
交わされた広島弁の「ありがとうありました」と言いたいです。演出の
白鳥さん、役者の中村さんと藤原さん。杜劇祭事務局の越後さん、八巻
さんはじめ、スタッフの方々、お疲れさまでした。いい公演をやらせて
いただき感謝です。劇の内容はもちろん、みなさんの公演をつくりだす
姿勢にたいへん学ぶところが多かったです。貴重な経験でした。

        

 「父と暮せば」の公演写真が12/16(火)の河北新報夕刊に掲載されま
した。記事は、この杜劇祭を含めて2008年の仙台の演劇を振り返るもの。
 杜劇祭は、ただ今一番町アーケードの「彦いち」でFプログラムの内田
百けん『東京日記』を公演中。演じるのは、なかじょうのぶさん。そう、
古本屋「満開堂」の店主です。観たいぞ。Gプログラムのポール・オース
ター『見えない人間の肖像』も気になります。
 
 打ち上げは近くの中華屋へ。杜劇祭の10演目は、一般的によく知られ
た作家や文芸作品をもとに選ばれたそう。作品の上演許可を取る時の話
(百けんの遺族の方はやはり百けんっぽいとか)や、会場との調整の苦
労話など聞く。舞台制作は気が遠くなるような作業。話が次回のことに
及び、次やるときは漱石がいいな、と言うと、「村上春樹もいいんじゃ
ない」と言われる。いいかもしれない。家が遠い中村さんが途中退席。
広島へ帰るんだな、と思ってしまう。きっとずっと中村さんと藤原さん
は親子って思い続けるんだろう。
 
 なんと「父と暮せば」の追加公演が決まったそうです。
1/24(土)メディアテークの仙台市市民図書館で。
火星の庭の公演をご覧になった図書館の方からのリクエストだそうです。
図書館での公演もきっと素敵でしょう、楽しみです。



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