2008年7〜8月

 展示、トーク&ライブ、ともに、
 おかげさまで大好評いただき終了いたしました。
 記録として下記に、
 開催前の告知や
 開催中・終了後のご報告等を掲載しております。

   (空き席状況など各種情報も当時のものです。)



 


火星の庭、久々の文学企画です。
この夏は文学とたっぷり遊んでみませんか?

「荻原魚雷、古本の森文学採集」
2008年 7/17 (木)〜 8/18(月)

『古本暮らし』(晶文社)の著者、荻原魚雷さんが
古本の森をさまよい採集した文学は
どれも新鮮な読書の愉しみに満ちています。
魚雷さんのブログ「文壇高円寺」に登場する
文学についてのエッセイと実物の本を展示します。

☆「文壇高円寺古書部」の出張販売あり。
★ご来場の方に「古本の森文学採集ノート」を差し上げます。
                     (限定300部)

【トーク&ライブ】7 / 27(日)
荻原魚雷さんと友人のミュージシャン・オグラさんが来店!
18:00開場 18:15開演 20:30終了予定
第一部「荻原魚雷トーク・古本の森文学採集」
第二部「インチキ手廻しオルガン弾きオグラ・ライブ」
前売券 当店にて発売中
(定員35名)2500円・1ドリンク付






<6月26日の『庭番便り』から>

 今週の定休日は、『荻原魚雷、古本の森文学採集ノート』の編集作業を
していた。『古本暮らし』(晶文社)とブログ「文壇高円寺」のなかから
展示本を30冊選んで魚雷さんにメールする。魚雷さんも「文壇高円寺古
書部」の準備が着々と進んでいるらしい。
 
展示本どれも興味深いものばかりで、ちらっと紹介すると、
 
鮎川信夫 『現代詩入門』(飯塚書店)/『尾形龜之助全集 増補改訂版』
(思潮社)/古山高麗雄 『私がヒッピーだったころ』(角川文庫)/
山田稔 『影とささやき』(編集工房ノア)/阿佐田哲也 『阿佐田哲也
の怪しい交遊録』(集英社文庫)……………お、おーーーっとここまで。
ここから先は当日までのお楽しみ。
 
「文学って、興味があってもどこから手をつけていいかわからないので、
今回のイベント楽しみです」と言われたり、常連の文学好きのお客様から
「往来座の外市でも魚雷さんの箱からいつも買っているんだ。文壇高円寺
古書部、楽しみだねぇ。初日に来るよ」というマニアの期待の声も。
 
荻原魚雷さんは1969年生まれ。文学論、文学入門は数あれど、魚雷さん
の文学についての文章は、飛び抜けて「リアル」だ。こんな風に自分の
人生と作者の人生を照らして読むなんて、すごく刺激的だなぁ〜と思う。
偉い先生が文学を論じる空々しい感じはない。読んだ実感を自分の言葉で
無駄なく伝えている。さらっと読めるけど、読み飛ばせなく、何度読んで
も響く。こんな風に文学を語ってもらえたら、もっともっと文学を読む人
が増えるのではないか、そう思って今回の企画を魚雷さんにお願いした。
 
ということを書いていたら、魚雷さんの著書『古本暮らし』の出版社・
晶文社のTさんよりtel。ポストカードのデザインを褒めてくれた。来週
『古本暮らし』(晶文社)入荷します。展示と合わせて読めば、さらに
おもしろくなるはず。トークのときに持参してサインもらいましょう。
むふふ。
 

<6月30日の『庭番便り』 「荻原魚雷さん、火星の庭へ」>

「荻原魚雷、古本の森文学採集」の打ち合わせのため上京しようと思っ
ていたら、魚雷さんが「6月下旬、仙台へ行きます」と言うので、「それ
はそれはぜひぜひお待ちしています」と待っていたこの日曜日。仙台は
大雨。駅前のジュンク堂書店で待ち合せて、おつき合いのある書店員S
さんに魚雷さんを紹介すると、店長さんにも引き合わせてくれた。告知
のカードも置かせてくれるという。いつもありがとうございます。ジュ
ンク堂ロフト店では、もうじき晶文社の「J.J.植草甚一生誕百年記念」
のフェアを開催。楽しみだなぁ。
 
魚雷さんはすでに両手のバッグいっぱいの古本を持っていた。閉店後の
火星の庭で魚雷さんを囲む会を開く。古本好きの若い友人達4名がやっ
てきて、一の蔵の夏限定の生酒で乾杯。味わったことのない爽やかな飲
み口に一同驚嘆。笹かまぼこ、そら豆、生らっきょうを肴にするすると
杯があく。魚雷さんの古本道を熱心に聞き入る。仙台の前に訪れた盛岡
での戦利品を一冊づつ解説してくれる。どんな眼をしているんだ!とい
う垂涎の書が次々出てくる。満州から少女漫画まで守備範囲の広さにも
呆然。20代のM君、Wさんはかなり衝撃だったらしい。これはトーク
も盛り上がるだろうなと期待がふくらむ時間だった。日付けがとっくに
変わってから散会。
 
翌日は一転して晴天。旅館・前野(自宅)のベランダからの絶景(広瀬
川沿い、目の前青葉山)を眺めてもらった後、ぶらぶら歩いて古本カフ
ェ・マゼランへ。ここでも魚雷さんは本棚に張りついていた。帰りは郡
山で途中下車し、古本屋巡りしてから東京へ戻るという。さすが、さす
がの『古本暮らし』著者だった。
  
「ではまた来月」と言ってお別れし、いいな、また来月って、と思った。
本番のトークは7/27(日)18時から。
お席のあるうちにご予約をどうぞ。



<7月2日の『庭番便り』から>

   
 
「荻原魚雷、古本の森文学採集」でのトーク&ライヴ(7/27)で、魚雷
さんとともに登場していただくミュージシャン、インチキ手廻しオルガン
弾きオグラさん。
魚雷さんからお土産にいただいた、オグラさんのCD-BOX3枚組を聴いて
いる。時おりバックの演奏にドアーズを感じさせる傾れるようなキーボー
ドの音が何とも言えない。オグラさんは詩もいいし、伸びやかなヴォーカ
ルも心地いい。ライブはもっといいだろうな。風貌もカッコイイ。リリー
フランキーさんと長いおつき合いらしく、ウェブサイトでコラムを連載し
ています(こちら)。
7/27(日)のトーク&ライヴは18時から。
お席に限りがあります。お早めに前売り券をどうぞー。



<7月11日の『庭番便り』から>

さぁーー後は来週からいよいよ始まる「荻原魚雷、古本の森文学採集」
の準備、ラストスパート。
本日「文壇高円寺古書部」の古本が届きました。
みなさん!魚雷さんの蔵書が仙台で買えますよ〜〜。
魚雷さんからメッセージ。
 
<絶版文庫の精鋭を送るつもり。
色川武大『花のさかりは地下道で』文春文庫、
藤子不二雄『二人で少年漫画ばかり描いていた』文春文庫など。
もちろん単行本も用意しています。>
 
 そして「荻原魚雷 古本の森、文学採集ノート」の制作も佳境です。
なんと魚雷さんに書き下ろしの原稿をいただきました。
タイトルは「わたしの文学採集。」………、
あぁ、この企画やってよかったぁ、と心底思う、
じつにこころに響く文章です。ノートはご来場者に進呈します。
300部限定です。



<7月15日の『庭番便り』 「文壇高円寺古書部」開店準備中>

「荻原魚雷、古本の森文学採集」、明後日の展示スタートにむけて、
ただ今準備中です。
展示とともに、魚雷さん出品による販売用の本のコーナー、
<文壇高円寺古書部>が、火星の庭の店内一等地でオープンします。
7/17(木)AM11:00から。飾り棚2棚分。
 
  
 
    
 
文学のあちらにもこちらにも目配りの効いたたまらないセレクト。
あ〜〜〜、すぐ売れちゃうだろうなぁ。
ぐぅうっとガマンして、
職権濫用での先物買いはしていませんよ。
もちろん残ったら全部買うつもり。
 
「文学採集ノート」も今夜自宅のコピー機で印刷するところまでこぎ
つけました。かなり読みごたえがあります。B5判20ページ、無料です!
 
   
 
ご来場者に差し上げますが、フリーのチラシコーナーには置きません。
「ノートください」とひとことお声がけください。
お手数おかけしますが。勿体ぶっているわけではないのですが。
ほんとうに読んで下さる方にだけお渡ししたいのです。
魚雷さんの文学への想いがぎゅっと詰まった冊子ですので、
慌てず、ゆっくり読んでいただければと思います。
ノートに載っている文章は、『古本暮らし』と「文壇高円寺」の抜粋です。
編集は火星の庭でやらせていただきました。
ノートでビビっときたら、ぜひ本家で、全文をお読み下さいませ。
 
さらにノートには、
魚雷さん書き下ろし「わたしの文学採集」「古本採集の道具たち」を
収録しています。どうぞお楽しみに!
 
は〜〜、では帰ってコピーだ、300部(1500枚)のコピー……。



<7月19日の『庭番便り』 「荻原魚雷 古本の森、文学採集」はじまりました>

 はじまりました「荻原魚雷、古本の森文学採集」8/18(月)まで。
初日からばたばたしていて、アップが遅くなりました。スミマセン。
 
  
 
魚雷さんが「文壇高円寺」と『古本暮らし』で取り上げている文学の展示。

  
 
展示本にはおそろいの帯がついています。
どれも非売品、ご自由に手にとって読んで下さいね。
本の取扱いは丁寧にお願いします。

  

カウンター上には貴重な本が。
辻潤とペソアが並んでいるのには理由があります。
  これを見るとわかりますよ。↓
  

  「文壇高円寺古書部」コーナー
  
  
 
 文壇高円寺古書部も大好評。一人で何冊も買われる方が多いです。
パラフィンできれいにカバーしてあり、本への愛情を感じます。
  
 そして!魚雷さん本人が来店します。展示本を前に文学のこと、古本
のこと、読むこと書くことについて語っていただきます。
7/27(日)18時から。魚雷さんの旧友オグラさんのライブもあります。
自作の手廻しオルガンと桶ギター、どんな音が奏でられるのか、楽しみ
です。まだお席ありますので、ぜひどうぞ。岡崎武志さんのブログでご
紹介いただいた次の日、東京から予約が入りました。<高速バス、ある
いは青春18で、東京のみんな、仙台へ行こう。>と。岡崎さん、ありが
とうございます。
 
 昨日は雨でしたが、二人にひとりは文壇高円寺古書部からお買い上げ。
「荻原魚雷 古本の森、文学採集ノート」をお渡しすると、ぺらぺらめ
くりながら文学の話になる。魚雷さんのブログ「文壇高円寺」を読んで
いる方が多いのに驚く。詩を書いているSさんは天野忠が載っているの
で喜んでいた。菅原克己も載っている。ブラザー軒にご案内しようかな、
と話が弾む。海外小説ファンの若い女性の常連さんは、「今度日本の小
説も読んでみたくなりました」と。日本の文学を読みたい人は多いのだ。
とくに若い人。きっかけと少しの案内があれば、本に手がのびる。
この企画で火星の庭に文学の橋をかけてもらったようでうれしい。
 
Sさんに「地味だけど火星の庭らしいいい企画だね。こういうの、やっ
ていってね」と励まされた。Sさんの詩集も楽しみにしています。



<7月24日の『庭番便り』から>

 いよいよ今週末は
「荻原魚雷、古本の森文学採集トーク」と
「インチキ手廻しオルガン弾きオグラ・ライブ」。
もう少し席がありますので、まだの方はぜひどうぞ〜。
予約された方もお知り合いやお友達をお誘いいただけましたら感謝感涙。
 荻原魚雷さんより期間限定の古本販売、「文壇高円寺古書部」コーナ
ーの追加本が届きました。大量補充です。棚は3段に増殖、柳原良平表紙
の男性自身シリーズ山口瞳本がずらっと。鮎川信夫、尾崎一雄、吉行淳之
介、古山高麗雄など展示している作家の本のほか、開高健、梅崎春生、内
田百けん、島尾敏雄、武田百合子、鴨居羊子などなど、よく知られていて
もいざ読もうとなると気軽に見つけられなくなっている作家の作品がずら
っと。
しかもコーヒー一杯くらいのお値段。書名だけでも一見の価値ありです。
 
さぁ〜〜、7/27日曜の夜は文学と音楽を心ゆくまでお楽しみください。
終了後は、魚雷さん、オグラさんを囲んで交流会を予定しています。
はりきって酒の肴を作るつもり。どなたでもお気軽にどうぞ。



<7月29日の『庭番便り』 
「荻原魚雷トークとインチキ手廻しオルガン弾きオグラ・ライブ」>

 仙台は今日からほんとうの梅雨明けのようです。真っ白な日射しと抜
けるような空が広がっています。なんだかオグラさんのライブを聞いて
いる気分そっくりな空です。
 荻原魚雷さんのトークとオグラさんのライブが、盛況のなか行われま
した。なんども「緊張する」と言っていた魚雷さんですが、はじまって
みると本についての話がするすると尽きない。『古本暮らし』の著者も
初めは書店不毛地帯に育ったこと。一人の作家から枝葉のように広がっ
ていく読書作法。現代詩や私小説との出会い、古本旅行のすすめなど。
 20代の若者から60代の方まで、男女半々。
熱心にメモを取る人、うなずく人、さまざま。
 
   
 
 本にまみれて、本とともに生きてきた人生が、いかにも楽しそうに語
られて、魚雷さんのどこか愛嬌のあるとぼけた口調に笑いがもれつつ、
あっという間に時間となりました。
 
 続いて登場はオグラさん。東北初ライブ。肩にさげた手廻しオルガン
はなんと自作、後半は寿司桶を使った桶ギター(これは職人さんが作成)
を弾きまくる。これがすごくいい音。
 
   
 
 会場は一気にリラックス、一曲目からぐんぐん音とリズムと言葉が入
ってきます。脳じゃなく身体に直接入ってくる感じ。締めたり、ほぐした
り、緩急が絶妙で、パフォーマーとしても洗練されている。頭のなかでう
じうじしていたものを全部取り払ってくれたようで、音楽の力を感じまし
た。
 客席もすごい盛り上がり。うれしそうな顔がならんで、あぁ、やっぱり
ライブはいいなぁ、と思ったのでした。
 
 今回のように本の話とライブ、というのは火星の庭にとても合っている
と思い、今後もこのような形でいくつかやっていきたいと思います。
 
 なんと東京からふぉっくす舎のNEGIさん、晶文社(『古本暮らし』の
発行元)のTさん、荻窪のささま書店の野村さん(カリスマ古本店員)が
来てくれました。NEGIさんに会うのは初めて。ブログで詳細なレポート
を書いてくれました。
 
 イベントの後は、恒例の打ち上げとなったのですが、その話はまた。

  
 
  魚雷さん自ら、「文壇高円寺古書部」の棚の手入れを。

  

魚雷さんの著書『古本暮らし』数冊分にサインを入れていただきました。
「ひとこと」は、全部違いますので、手に取って気に入ったのを見つけ
て下さい。サイン入りは無くなり次第終了ですのでどうぞお早めに。
 
 本日、魚雷さんとオグラさんはそれぞれ別の方向に発っていきました。
「毎年夏は仙台で」という合言葉を交わして。魚雷さんとは3夜連続飲ん
だのか。毎日10時間くらい飲んでいて、ここ数日で一年分くらいアルコ
ールを飲んだ気分です。
   
 ご来場いただいた皆様ありがとうございました。
 魚雷さん、オグラさん、楽しい時間をありがとうございました。

なお、
「荻原魚雷、古本の森文学採集」、展示は引き続き当店にて開催中です!
そして、
同時開催の「文壇高円寺古書部」(=魚雷さんセレクトによる古本の販
売コーナー)も、追加補充をくり返し、好評開催中です。
どちらも8月18日までやっておりますので、どうぞご来店下さい!
お待ちしておりまーす。



<7月31日の『庭番便り』 「嵐が去った静けさ」>

 イベントが終わり、風呂上がりのようにポワ〜〜〜ァンとしている定休
日。口ずさむのは、オグラさんのオルガンのメロディー。ちょうど買取り
で入った魚雷さん推薦本『鮎川信夫全詩集』(荒地出版社)をめくりなが
ら、余韻にひたっています。
 
 いくつかの出会いと膨大な会話の一部を長くならない程度に綴ると…。
 
 魚雷さんが前日の夜に火星の庭入り。展示を見ていただいて、バランタ
インで乾杯。友人がやっている焼き鳥屋へお連れして、その後国分町へ。
国分町は数百メートルの通りに2万軒の飲み屋がある日本一の飲み屋密集
地帯。文学を読んでいて、いつも気になっていた疑問や想いを、酔いにま
かせてぶつけてしまう。来年40歳とは思えない、あまりに青臭い疑問なの
でここに書くのはやめておきます。初日から酔っ払い過ぎ。
 
 次の日、萬葉堂書店鈎取店へ。魚雷さんが満面の笑みで深沢七郎『流浪
の手記』(徳間書店)を手に持っている。徳間みたいに文学が主流の出版
社じゃないところに意外といい作品があり、かつ見つかりにくいと教えて
いただく。紙袋いっぱいの本を買って、幸せそのものって感じ。
 火星の庭へ戻って、会場の準備や、打ち上げの仕込みをしていると、オ
グラさん登場。PAをお願いしていたテリーさんもやってきて、カフェスペ
ースがイベント会場になっていく。「こんにちはー」と常連のように入っ
てきたのが、晶文社のTさん。び、びっくり。Tさんの作る「スクラップ
通信」をいつも楽しみに読んでいます!「塩ひよこ」をいただく。
 そして、ささま書店のN君が。郡山で途中下車して古本屋巡りしてきた
らしい。髪の毛が伸びて、大人っぽくなっていた。
 初対面のNEGIさんは、初めてと思えないくらい「わかってる」感じが
した。お土産にクッキーをいただく。ばたばたしていると、察知したかの
ように「手伝いますよー」と、友人WさんとMさんが受付の助っ人をして
くれる。チケット買っているのに。いつも助かります。
 
 客席はほぼ満員。娘がオグラさんにかなり親しみを感じて、ライブ中も
近寄っていく。彼女なりにタイミングを見計らっているようで、不快な感
じはなかったということだけど。5歳にしてこの場慣れした行動はなんな
のだろう。 

 打ち上げは半数近くが残り、大宴会。意外なことにNEGIさんとケンが
特撮話で大盛上り。そこにいた女子達も特撮通。ささま書店のN君と娘が
意気投合。通路で二人してぴょこぴょこ踊っているではないか。酔った幻
想かと思った。魚雷さんの姿が見えなくなったと思ったら寝ていた。ライ
ブ用に置いた細いベンチの上に、器用に寝ている。テリーさん、昨日も朝
まで飲んでいたから今日は飲まない、と言ってたのにふと見るとビールを
飲んでいて、「あれ?車でしょ」「代行頼みま〜〜す」と赤ら顔で言う。
風貌は奇抜なオグラさんだが、にこにこと控えめに飲んでいた。人は見か
けではありません。テリーさんは見かけ通りだけど。
 
 次の日は、魚雷さん、NEGIさんと朝市の刺身定食を食べて、萬葉堂書
店泉店へ。皆さん収穫があり、終始陽気な一行。その後、まだお二人が
行ったことのない古本屋に限定してお連れする。まずは北山のビブロニア
書店。東北福祉大学そばで、大学の教科書と文芸、哲学が主力。店内に入
ると通路が本で埋まっている。先日の地震で倒れたらしい。本を踏まない
ように慎重に歩く。
 次にとっておきの古本屋「S」に行く。店主はいつも売れない、客が来
ないと愚痴っている同世代飲み達。一同が数冊ずつ買おうとしているのを
見て落ち着かないTさん。やけにまけたがるのもおかしい。値切ってもい
ない魚雷さんに「○○○円でいいですか?」と値段を聞いて、魚雷さんが
一瞬キョトンとする場面、吹き出しそうだった。
 移動の車中で、NEGIさんのただならぬ博識ぶりにうなる。どんな話を
ふっても答えが返ってくる。
 心のなかで「オールマイティ・ドクター・NEGI」と呼んでいる自分。
 
 16時オグラさんの楽器運びで今日のライブ会場、「島唄」へ。NEGI
さんが運ぶのを手伝ってくれる。(次回へ続きます)



<8月3日の『庭番便り』 「沖縄の長い夜」>
 そうだ。7/27、我が家へ泊まることになったささま書店のN君と、夜を
徹しての古本談義をした。東京・荻窪の古本最前線みたいな場所で、日々
膨大な量の古本を売買しているN君の、古本に対しての感覚の違い、共通
する悩みをきくことができて、すごく貴重だった。なんと、翌朝9時の新
幹線にのって、11時半出勤に間に合ったそうです。若いってすごい。
 
 沖縄館「島唄」のオグラさんライブは火星の庭とは違う雰囲気。主催者
じゃないので、お客としてじっくり聴くことができた。何度か涙腺がゆる
んだ。
 
 最後に「島唄」の店主が三線を持って参加。2人で「花」を歌う。客席
とコーラスになった。打ち上げでも三線が鳴りひびく。店主が沖縄から上
京してきた頃の60年〜70年代の話を聞く。唐十郎とか、寺山とか出てき
たような。閉店後は近くのバーで、喋り飲み、喋り飲み……。この夏一番
長い夜が更けていった。
 
 まだまだイベントの心地よい余韻に浸っていたいのですが、個人商店で
すのでそうも言っていられません。



<8月7日の『庭番便り』から>

 「荻原魚雷、古本の森文学採集」も終盤。8/18(月)までです。なん
と「文壇高円寺古書部」4回目の追加補充本が届きました。すでに100
册近く売れています。これほどの反響をいただくとは、うれしい限りで
す。今度の追加本は、単行本と新書が中心。徳川夢声、木村荘八、立原
道造のこんな新書があったんだ、と興味をそそられるもの多数です。
 
 最終日を前に、魚雷さんが再度仙台にきてくれることになりました。
そしてニュース!「文壇高円寺古書部セール」を行います。いまでもか
なり安いのに、魚雷さん本人による値下げをしてくれます。8/16から
最終日まで早い者勝ちの最終セールです。買い逃しのないようチェック
して下さいね。
 8/16夜は、魚雷さんを囲んでクロージングパーティーを開きます。
7月のイベントとはまた違う雰囲気で、古本のこと、文学のことをざ
っくばらんに語り合いたいと思います。
 
「荻原魚雷、古本の森文学採集」
  (ひと足早い)クロージングパーティー
 
2008年8月16日(土)
火星の庭にて  20:00〜
参加費:フリードリンク&フリーフード 3000円
*8/15日までメールでご予約下さい。

 会費ちょっと高めですが、いろいろ値上げで大台にのってしまいま
した。その分おいしいものいっぱい作りますね。



<8月21日の『庭番便り』から>
 8/16(土)「荻原魚雷、古本の森文学採集<」クロージングパーティ
ーを開催。魚雷さんが再度仙台へ来てくれました。8人の魚雷ファンが
集まり、お酒と料理をつまみながら、心ゆくまで語り、笑い、夜更け午
前3時まで。会費3000円にがっかりされないよう料理も気合いを入れ
ましたよ。
 
    
 21時30分、yumboのメンバーが登場。音楽好きな魚雷さんとyumbo
の人達を会わせたいという気持ちもあって、クロージングパーティーで
yumboに演奏してもらいました。
久々のyumboライブ、よかった。
 
    
詩もメロディも体の深いところに流れ込んでずっとゆれている感じ。
魚雷さんもかなり気に入ってくれてご自身のブログに書いています。
yumboのリーダーの澁谷さんには、オープンから数年間、毎月火星
の庭でライブをしてもらっていましたが、またやろうか。と話してい
ます。詳細が決まったらこちらでお知らせします。
 
 「荻原魚雷、古本の森文学採集」は会期を8/24(日)まで延長!
なんと「文壇高円寺古書部」(魚雷さんの蔵書販売)は3割引セールを
行います。ええー、これ以上安くなるの?という声多数。魚雷さんセレ
クトの本はハズレがないから、知らない作家にもこの機会にチャレンジ
してはどうでしょうか。



<8月26日の『庭番便り』>
「荻原魚雷、古本の森文学採集」ご来場ありがとうございました。
 一週間延長しての「荻原魚雷、古本の森文学採集」が8/24で好評 のうちに終了となりました。先週は雨つづきでしたが、文壇高円寺古 書部めざしてお客様が遠くからもいらっしゃいました。ありがとうご ざいました。おかげ様で古書部の本、200冊近く売れました。びっ くりです。「古本の森文学採集ノート」も260冊配布しました。 古本の通販をご利用で、ノートをご希望の方は無料で進呈します。 注文の時にその旨お伝えください。先着順で、無くなり次第終了と なります。
 
 荻原さんには3度仙台へ来ていただき盛り上げていただきました。
『借家と古本』を読んで衝撃を受けてから2年、今回のような文学
企画をやらせていただいて、ありがたいことでした。
展示本を5時間くらいかけてカフェで全冊目を通す熱心な方がいたり、
会期途中から設置した感想ノートにたくさん書いていただいたり、
魚雷流文学採集をご堪能いただけのではないかと思っています。
これからも魚雷さんと古本と文学が楽しくなる企画を
やらせていただきたいと思っています、どうぞお楽しみに。




 book cafe 火星の庭
 〒980-0014 仙台市青葉区本町1-14-30 ラポール錦町1F
 tel 022-716-5335 fax 022-716-5336
 OPEN/11:00〜20:00(日祝は19:00まで) 
 定休日/毎週火曜・水曜
 E-mail  kasei@cafe.email.ne.jp
 URL  http://kaseinoniwa.com