2009年12月 → 戻る  
 
2009年を振り返って 2009.12.31  

2009年を振り返るページを作りました。
      ↓こちらをclick♪
   
  (並んでいる各項目のバナーを押すと
   それぞれの詳細を表示します。)

今年もみなさまに大変お世話になりました。ありがとうございました!
どうぞよいお年を!


きた! 2009.12.26  

「年が明けたら、ひと月に50枚ずつ原稿を見せてください。
 そうすれば4月末に200枚になります。」

数日前の大泉さんからのメール。
鬼ーーーー!!
と半泣きになりながら、お店がヒマなので
「じゃタイトルでも考えよーーっと♪」←タイトル妄想好き。
つらつら考えて、10コくらい出てきたので
喜び勇んでメールを送ったら…。

「タイトル案ありがとうございました。
でもタイトルを検討するのは、原稿が全部揃った後です(笑)。」

ぐわ〜〜ん。

ということで、すでにバトルが始まっております。
年末年始どこにも行けません。

 ですが、年内でなくなってしまう仙台ホテル(嘉永3年創業)。
その戦後モダニズム建築を代表するホテルの5階にあるバー
「レトワールラウンジ」には何が何でも行くぞー。
またひとつ、仙台から歴史を刻む建築物が姿を消してしまいます。
剣持勇デザインの椅子は歴史民俗資料館で保管されると聞きましたが、
マホガニー製のカウンターや大理石のバスルームなどはどうなるのか。
庭園も更地になって駐車場になるんだろうか。せつない。

 その仙台ホテルを巻頭のカラー写真で紹介しているのが、

  
 『仙台学 vol.6』 2008年/発行:別冊東北学編集室(荒蝦夷内)
  1500円+税

 ただ今火星の庭店内で仙台の出版社「荒蝦夷」フェアを開催しています。
 (「荒蝦夷」サイトはこちら
  http://homepage2.nifty.com/araemishi/


東北の暮らしと文化をテーマに『仙台学』をはじめ、
赤坂憲雄氏の著書から市井の人の人生を追ったものなど、
地に足のついた貴重な書物を発行し続けています。


  
 『聞き書き 知られざる東北の技』野添憲治 2009年12月発行 
  1700円(税別)
  <東北の山野河海で、育まれ培われてきた知恵や技。
  アケビ油絞り、船大工、菅笠づくり、海女、石切工――。
  暮らしの変化とともに消えつつある手職。
  そして、それぞれの人生。
  聞き書きの匠、野添憲治が綴る珠玉の聞き書き集。
 [巻末対談]赤坂憲雄×野添憲治>


  
 『東北知の鉱脈 2』赤坂憲雄  2009年5月 
  1600円(税別)
 <真壁仁・山川惣治・内藤湖南・高橋竹山・石川啄木・千葉卓三郎
 ・吉野せい・渡辺喜恵子・淡谷のり子・土門 拳・金田一京助
 ・相馬黒光 [対 談] 山折哲雄 × 赤坂憲雄>


  
 『下北 忘れえぬ人びと』田中忠三郎 2008年4月 
  1000円(税別)
  <黒澤明や寺山修司も瞠目した、執念の戦後史!
  下北の消えゆく暮しを記憶に刻み、いま、次代へと繋ぐ
  国重文を含む2万点にも及ぶ衣食住の民具コレクション。
  それぞれに宿る縄文の面影、作り手の思い、そしてかつての暮し――。
  下北に魅せられた民俗学研究家、田中忠三郎。
  情熱の原点は故郷の思い出にあった。>


 今年6月に行ったBook! Book! Sendai「センダイボンパク」でも
『仙台学』編集長の千葉由香さんにご登壇いただきました。
上の3冊以外にも多数入荷しています。
フェアは来月いっぱいまで。どうぞご覧ください。

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 当店も出品しております、
京都で開催中の『恵文社 冬の大古本市』に合わせて発行された
『みんなの古本500冊 もっと』が届きました。
近々販売用が10冊入荷します。有名な方、気になる方、あの人この人が
独自のテーマで本を紹介しています。おもしろー。
私は12年前に旅行したプラハで買った本について。
ほしい方は、ご予約うけたまわります。

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 来年10月号で幕を閉じる本好き、古本好きのための雑誌
『彷書月刊』の2010年1月号の特集は「2010年からの古本屋」。首都圏、
地方の古本屋、古書店の店主が未来の古本について語っています。
私はアンケートでちらっとコメントを載せていただきました。
「あなたにとっての古書店・古書とは」という問いに対してなのですが。
他の方々にくらべて、私のは例のごとく的を得ていない気が…。

 歳を取るほど言語化能力が落ちている。
私の場合、経験が重なってあらゆることを思考ではなく直感で判断し、
それは足りない脳で考えるよりはまだマシな結果を生む
ということをくり返し、どんどん思考(言語化)しなくなっている
のではないか。と考えてみたものの…、
たまに思考してもこの程度です。はい。

あ。なのに本を出すことになったんだ。ぐわ〜〜ん。

火星の庭年内の営業は29日までです。


ほんとうに本が作れるのかしら…。 2009.12.22  



京都・恵文社の「冬の大古本市」本日よりはじまりました。
当店も仙台より参加しております。
2010年1月4日(月)までの開催です。
  (元日のみお休みとのことです)
皆様どうぞよろしくお願いいたします。

恵文社さんのスタッフブログにて、
会場の様子がアップされています。
ご覧くださいませ。 ★こちらをクリック

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 ★大泉浩一さんのブログ『センダードプレス』
    2009.12.22の記事


 大泉さんが私のことを書いてくれました。
そして出版の計画が公表されてしまいました。
これを読むとこの私、たいへんな偉人(または変人)のようですが、
それは大泉さんの文章力のせいで、実際はたいした奴ではありません。
会った方はお判りかと思います。
この文章はラブレターというより、挑戦状です(笑)。
大泉さんは優しそうに見えて、じつはすごい闘魂の持ち主なので
ほんとうに一緒に本が作れるか、
しかも6月のBook! Book! Sendaiまでに、なんて自信はありません。
でも仙台の本好きの方や、仙台を訪れた本好きの方が
「仙台っていいところね」って、
思ってもらえるようになってほしいので、がんばろうかと思います。
それは私にとっても住みよい街だからです。
作ろうとしている本は、街と本がテーマ。
ほんとうに作れるのかしら…。
この挑戦をどうぞ見守ってください。

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 リアスアーク美術館に「若生奇妙子」展へ行ったのが今月初め。
ずいぶん報告が遅くなっちゃった。
  
 気仙沼は地図を見ると宮城県の最北部というより、岩手県へ
ぐんにゃりくい込んでいて無理して宮城県になっているような感じ。
 リアスアーク美術館は開館の年に建築の賞をとったという、
船の形をしたおもしろい建物だった。
山のてっぺんにあるのだが、山の波間に浮かんでいるようだ。
 若生さんの展示は東北の若手作家を紹介するシリーズで、
地下の広いスペースに堂々と展示してあった。
  
 着物姿が若生さん。Hさん、ケン、娘も一緒。
 水木しげるが神様で、鬼太郎がアイドルという若生さん。
妖怪版画家が若生さん以外にいるかどうか知らないけど、
若生さんが生み出す変なものの世界は気持ちがいいな。
ほとんどの作品が額縁には入れず、何にも覆わないで展示している。
そのさっぱりしたところが、
この世のものではないものたちを近くする。触ればあったかそうだ。
12/27(日)まで開催中です。

 ★若生奇妙子のサイト『鶴巻堂』はこちら


一週間 2009.12.20  

 月曜日はBye Bye Blue(山本隆太&松千)のライブが近藤商店で。
うまい酒と料理を食べながら気持ちのいい音楽を聴いた。
千草さんの包容力のある歌声、隆ちゃんのソウルフルで超人的なピアノ、
松本さんの繊細なギター、どれも熱かった。泣いている人が何人もいた。
その場で打ち上げとなり、最後ジュンちゃんがとなりで寝ている…。

深夜1時半。6歳の娘と国分町を歩いて帰る。
子育て、間違っているだろうか。と思っていると、ふいに
「お母さんの子どもでよかった」と言うので驚く。
ここ最近、夜中に咳き込んで熟睡できない。

 火曜日は火星の庭忘年俳句会。
の前に、アップルクランブルケーキ36個分焼く。
毎年この時期にご注文をいただいており、ありがたいことです。

その後お店に行って恵文社の古本市の発送作業。
終わらなかった。

忘年俳句会は、仙台駅前の飲み屋横丁「仙台銀座」の
小さなビストロの2階を貸し切って。13名で。
隆ちゃんも東京へ帰るのを一日ずらして参加。
最後くらいいいものを作りたいな、と思ったのに、全然ダメ。
若者の桃生君と創一君が実感のともなった素敵な俳句を作って、
主宰より色紙を授与された。おめでとうございます。

夕刊へ潜む木枯しめくりたし   桃生庵

初雪や朝の獣の柔らかき     創一

 「創一君、今年何歳になったの?」
 「23です」
わ、若いなぁ〜〜〜。
忘年会は3次会まで続いた。私は咳がひどく2次会まで。
隆ちゃんは今年仙台に10回来たそうだ。
「仙台大好き、ウィークリーマンション借りようかな」と言っていた。
ジュンちゃんまたまたいい顔。無事、お家に帰れたかな。

 水曜日。恵文社古本市の発送リミット日。
不景気だし、安めの買いやすいものを集めたのだが、最後、
ちょっと値が張るけどいいものも送ろうと思い立ち2箱追加して、
段ボール8箱、200冊近く送る。戻ってくるな、旅立つんだよ〜。

 夜はシネマカフェ「右岸の羊座」であがた森魚さんの
「僕は天使ぢゃないよ」上映とライブ。
小林薫主演のTVドラマ「深夜食堂」(小学館・原作/阿部夜郎)で
あがたさん演じる「流しのゴロー」の回をちらっと見せてくれる。
岩松了の演技も光っていた。
ライブは映画にからんで選曲されて、リラックスしたムードだった。
終わった後飲み足りない気がして、若生奇妙子さんを誘って近藤商店
へ(またかよ!)。焼酎を空ける。咳、治らず。←当然?

 木曜日。午前はあがた森魚さんと大石さんを塩竈市のエスプにある
初代ガロ編集長「長井勝一漫画美術館」へお連れする。
創設者の渡辺さんもいらして歓迎を受ける。
単行本「赤色エレジー」の扉絵の原画があって
あがたさんが感慨深げに当時の話をしてくれる。
来年2月に長井勝一漫画美術館内であがたさんライブがあるかも。
その後エスプの方々のご案内で港近くのお寿司屋へ。
あまりの美味しさに言葉を失う。

 帰路「少しでいいから港を見たい」という
あがたさんのリクエストにこたえて船乗り場へ。
  
 デジタルカメラでずっと撮影していた。
港へは特別の思いがあるようだった。
仙台駅までお送りしてお別れ、
あがたさんは一ヶ月で3回仙台へ来たのだった。

夕方から、来年はじめようと思っている古本&アンティーク市の準備
のため、仙台を自転車で走り回る。
雪がどんどん激しくなってきた。
参加してほしいなぁと強く思っていたショップが即決でOKしてくれて、
うれしい。どの人も温かく、話しているだけでも楽しい。
薬局で咳止めの薬を買う。

 金曜日。妹が台湾から一時帰国。夜は友人のお店で食事会。
空手家の長田賢一さんも来ていて、最後は「徹子の部屋」みたいに。
えーー、私が徹子もどき(苦笑)。
中学生のときから選手時代まで一日10時間稽古をしていたという。
親が止めるほどだったとか。
大山倍達に「お前の体で親指と人差し指で逆立ちができるように
なったら世界一になれる」と言われて以来、毎日それだけをやり続け、
とうとうできるようになったとか。
仙台市北部にある道場には甲野善紀さんがときどきいらして、
「一緒に稽古する」らしく、甲野さんの著作のファンなので
えーーと心底びっくり。今度道場に見学へ行く約束をする。
空手をやるかどうかは未定です(笑)。
長田さんは古武道にも詳しくてその話は仕事、人間関係、生き方の
いろいろなことの参考になりそうでした。
極めた人の話はだれだっておもしろいんだな。
午前2時解散。咳がぶり返す。

 土曜日は、妹と郡山へ帰省。猛吹雪のなか夜の高速を突っ走り、
何度かヒヤっと…。普段の倍の時間がかかった。

 日曜日の午後仙台へ帰ってきて、一週間が終了です。
明日は午前に買取り(ありがたいです)、
午後はBook! Book! Sendaiのある計画のミーティング。
また一週間がはじまる。
咳は喘息までいかずに治癒しました。

こうして、行くところやるべきことがあることに感謝して、
速い流れのなかを深呼吸しながら小さなことこそ
見逃さないで進んでいけたらいいのだが、と思う12月。
あれ、宮澤賢治みたいだな。そうでもないか。

一週間前につくった一句。

寒さにもお礼言いたき師走かな     火星庵


長くてすみません。


恵文社「冬の大古本市」に参加します。 2009.12.12  

ちょっとご無沙汰してしまいました。
来年の話があちこちいろいろと進んできて、
その準備に出来の悪い脳をフル回転しています。
本決まりまでお知らせはできないのですが、
こりゃおもしろくなりそうだと、楽しみのような、
私にできるのか!?と心配のような…この頃です。

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

Book! Book! Sendaiは、メンバーでひんぱんに会って
今後のアイディアを出し合っています。
もともとイベントだけをしていくつもりではなく、
通年を通した活動を、と思っていたので
それができるようになってきそう。
6月ももちろんやるつもりです。

ずっとあたためてきた新しいタイプの古本市も、
いよいよ実現が見えてきました。
焦らずいい形でと思いつつ、機を逃してはいけない、とも思う。
模索しながら、です。

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

来年1/31のメディアテークでおこなわれる図書館フェスティバルの
会合に呼んでいただいて、企画案を思いつくまま出したのですが
そのひとつ、「本のある風景」展の写真を現在募集しています。
あなたの本と暮らしの風景をぜひ、メディアテークへ送ってください。
1/31まで3F図書館で、当日は1Fのオープンスクエアに展示されます。

  ★ お問い合わせ先は 仙台市民図書館 022-261-1585 ★

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

ここで少し紹介しましたシネマカフェ「右岸の羊座」が
あちこちの地元メディアで紹介されて話題になっていますね。
私も開店祝いに映画パンフを一抱え持って行ってきました。
来週16日夜はあがた森魚さんの映画「僕は天使ぢゃないよ」上映と
あがたさんライブがあります。ぜひどうぞ。
 会場=右岸の羊座 022-721-1094
    (仙台市太白区越路1-3 1F)

あがたさん、今週は函館映画祭の帰りに火星の庭へ寄っていただいて、
先日のトーク&ライブの感想などお話しました。
「セドリック文庫、またやろうね」と言っていただいてよかった。

  
   (11/24、火星の庭でのライブの画像です)

あがたさんは来年も仙台へひんぱんに来られるということで、
うれしいですなぁ。

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

今年最後の山場は京都、恵文社さんでの「冬の大古本市」参加。

 

12/22(火)〜1/4(月)

主な出店者・出品者
BOOKONN、コロンボ、DCBS(ミズモトアキラ)、
荻原魚雷、勝本みつる、口笛文庫、
火星の庭、モダンクラシック、booby bookstall、
とらんぷ堂、迷子、チアブ家具、夜長堂、ほか

ただ今、本のセレクト、値付けに必死であります。
先週運良く美術関係のお仕事の方から本の買取りをさせて
いただいたので、それもふくめて200冊以上出品できそうです。
今年で3回目の参加。
はるばる東北の小店をお誘いいただいて、いつも恐縮と感謝しつつ
少しでもお客様に喜んでいただきますことを祈るのみ。
恵文社のスタッフの皆様、またお世話になります。

今年は大古本市の開催に合わせて2007年に発売されて好評だった
恵文社発行『みんなの古本500冊』の第二弾が作られるということで、
私も1テーマ書かせていただきました。
大好きな○○○についてです。完成してからのお楽しみ。

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

私の脳はせわしないですが、お店は幸か不幸か(不幸です)
静かですので、どうぞのんびりしにいらしてください。
パン工房麦さんのシュトーレン、入荷しました。
クリスマス限定クッキーも。←穴があってツリーに吊るせる!
アップルクランブルケーキもありますよー。←しつこい。
「かたすみ蚤の市」はうらはらに堂々と拡張してきています!?
古道具、小物が予想以上に人気です。


「かたすみ蚤の市」ひっそりはじまりました。 2009.12.5  

椅子を修理に出したため
カフェの席数が少し減り(営業は通常通りしております)、
多少スペースができたので
ここで何かしようかと考えていたところ、
絵描きで、yumboのホルン奏者、火星の庭オープンのポストカード制作
&初代バイト、もっと言えば20代のミニコミ、イベント三昧の日々を
ともにした仲間、など短く紹介するのが困難なほどお世話になっている
友人のナツ(工藤夏海さん)が、クリスマスと新年の雑貨市のようなも
のを企画してくれて、おつき合いのあるモノづくりの方々に協力して
いただき、ひっそりはじまりました。
 
「かたすみ蚤の市」というぴったりの名前も考えてくれました。

          ★

      「かたすみ蚤の市」

 2009年12月3日(木)〜2010年1月11日(月)
 火星の庭 カフェスペースの窓側にて。

 カレンダーやポチ袋など、年末年始の紙ものと
 アクセサリー、マフラー、古い小物など、
 ちょっといいものをあつめて
 火星の庭のかたすみで蚤の市をひらいています。

          ★

 
 東欧・ロシアを感じるカレンダー&ぽち袋はこの展示に合わせて
 東京にお住まいのエツカフさんに作っていただきました。
 キャンドルのように明かりがゆれるランプシェードもかわいいです。

          ★

 
 版画と板絵作家の長里子さんのアクセサリー、手彫りのコースター、
 手ぬぐい、傘も!笑いとお洒落のバランスが絶妙。

          ★

 
 現在リアスアーク美術館で個展中の若生奇妙子さんの新作、
 虎の木版画葉書。爆笑する虎がめちゃくちゃ縁起よさそう。

          ★

 
 古道具、小物好きのナツは自分のコレクションから
 古いガラス瓶、お茶碗、急須、ぬいぐるみなど。
 自作のポストカードもあります。

          ★

 
 編みもの上手なSちんが持ってきてくれたシックなマフラー5色。
 Sちんはやっぱり20代のころのミニコミ仲間。
 その後東京へ引っ越して出版社で働き、2年前に仙台へ
 戻ってきた。今も冊子のデザインなどでお世話になっています。

          ★

 
 人気アクセサリー作家のknospeさんのブローチやヘアゴム。
 飾っても素敵。洋服につけるととても映えます。
 以前は球体関節人形をつくられていた。
 色彩と造型のセンスが抜群です。

          ★

 私も自宅にある古い小物をがさごそ持ってきました。
 あまり統一感のない感じが火星の庭っぽいです。
 日が暮れるのがあっという間のこの季節。
 なにやら愉快ににぎやかになっている「かたすみ蚤の市」を
 どうぞのぞいてみてください。

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

昨日は仙台で市場だった。岩手、山形、福島、茨城、埼玉…
いつもよりたくさんのご同業さまが参集していた。
本の量も多かった。
厳しい冬に備えるため、私も車いっぱいに本を積んでいった。
あまりの量に運び出しただけでぼーっとしていると、
大ベテランの岩手のK書房さんが
出品のコツをアドバイスしてくださる。
教えてもらわなかったら、半分の値段にもならなかっただろう。
「雑に出したら本がかわいそうでしょ」とKさん。
「本がかわいそう」という言葉を胸に刻む。
Kさんが出す本、買う本を今日はずっと意識していた。
いっぱい学ぶことがあった。
夕方からは仙台駅前に移動して忘年会。17時から飲むって新鮮。
12月金曜の夜であるのでどこも満員で、
8名用の座敷に15名で重なるように飲む。
Kさんにお礼を言いたいが人並みの向こう。
気分はまだまだ飲みたいが、
保育園に迎えに行かねばならず退席する。

みなさま本年もお世話になりました。
来年もどうぞよろしくお願いします。

変化の多い年だったけど、仙台近郊に古本屋が2軒増えたし、
市場は活気があるし、みんな元気でよかったな、って思った。


『からっぽを充たす』 2009.12.2  

佐伯一麦さんが河北新報に連載されている「小さな本棚」の100回分が
まとまって単行本になりました。
タイトルは『からっぽを充たす』(日本経済新聞出版社)。
どの回も見開き2ページで完結していて、巻末のリストを見ては
気になる本から読み継いでいます。
  
佐伯さんの本の装幀はいつもさり気ない品があって素敵です。
こんどの表紙は柄澤齋の小口木版による彩色のある蔵書票が
中央に描かれていて、背景には飛ぶ鳥の透かし模様がはいっている。
鈍色の光沢が北国の冬の陽射しのよう。ちょうど今の仙台。
一度新聞で読んでいるものでも
本で読むとまた違った感覚が生まれてきて新鮮でした。

あがた森魚さんのトークでも思ったのだけど、
佐伯さんも心の中に本が住んでいる人なのだと思う。
100冊は100人ともいえるので、
心のなかはずいぶん賑やかな気もするけど、
案外静かなのかもしれない。
こちらから話しかけなければ本は応えないから。
そんな心の中の本との会話を
特別に聞かせてもらっている気になります。

佐伯さんの思い入れのある作家のことになると少しだけ口調が熱い。
相手と対峙している感じ。
八木義徳、中上健次、武田泰淳…。
子どもの頃に読んだ本については愛おしさが伝わってきます。
『小公女』『ノンちゃん雲に乗る』
『ハックルベリー・フィンの冒険』…。
文学にのめり込んでいく青年時代、
成人して労働しながら小説を書いていた頃…。
佐伯文学の核心がほの見えてきそうになって興奮してきますが、
落語やクラシックの本になると軽やかにうれしそう。
やはり私小説が多い。でも明治から平成まで、時間の流れは広大。
なかには最近名前を聞かない作家、読まれなくなって久しい本も多い。
いつの間にか自分が、古本屋の眼だけで本を見るように
なっていたことにも思いいたらされました。

世間の評判とは関係なく、
自分だけの本棚を持つことの喜びをおしえてくれる本。
その本棚さえあれば充たされるような…。
この本を手始めに心の中の小さな本棚づくりをはじめるのも
いいかもしれません。
すでに心の中にそんな本棚を持っている人は、
本に心奪われ、救われた一瞬一瞬を思い出すことでしょう。

火星の庭には佐伯さんの蔵書やおすすめ本を販売するコーナーが
佐伯さんのご協力でこの秋からはじまり、ご好評いただいています。
その名も「小さな本棚」。
 
  写真=佐伯一麦さん、本棚を整え中 (2009.10月)
今後は、この本に載っている作品、作家の本を中心に
より充実していこうと思います。
どうぞお楽しみに。

佐伯さんが案内役の読書会、「夜の文学散歩」の2回目は
まだ未定です。冬のうちに一回お願いしたいと思っています。

 ☆「夜の文学散歩」第1回のご報告はこちら☆
  

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

あがた森魚古書店「セドリック文庫」は1週間延長になって、
11/30に最終日をむかえました。ありがとうございました。

  


ご好評いただき用意した本の半分近くが売れました。
なんと「セドリック文庫」が来年1月に名古屋でも開店されることが
決まったそうです。もちろん店主、あがたさんのトーク&ライブも
ひらかれます。主催者のKさんは往年のあがたさんファンで、
たいへんな古本マニアの方ですのでディープな品揃え間違いなし。
近辺の方、ぜひお楽しみください。

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

今日は気仙沼まで若生奇妙子さんの個展を観に行ってきました。
車で往復5時間。宮城県の最北端です。次回報告します。

  


 
 
 


宮城県公安委員会許可第221000000659号 書籍商全国古書籍商組合加盟店
copyright(C)2000-2005 火星の庭 all right reseved